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Norwegian Wood

Norwegian Wood_c0061033_1639128.jpg村上春樹氏の「ノルウェイの森」を読み終えました。
これまでに村上氏の作品はいくつか読んだけど、彼の世界観については賛同できる部分もあるし、ついていけない部分もあります。特にやたらに生々しい性描写が多いのには正直言って参ってしまいます。
それでも彼の作品に惹かれるのは、文章の心地よさ故でしょう。
彼の文章を読んでいると、読むことの喜びを再認識させられるような気がします。
情景描写の美しさも魅力のひとつです。ふとした日常的な風景もどこかファンタジックだから不思議です。
そして、個性的な登場人物たち。
「ノルウェイの森」にも魅力的で愛すべきキャラクターたちが何人か登場しますが、その中でも僕のお気に入りは永沢さん。
すごく頭の良い人。おまけにモテる。が、現実社会にとことん冷め、頼れるのは自分だけ、という孤高で孤独な人でもある。
そんな永沢さんが主人公のワタナベに向かって言う言葉が忘れられません。

「自分に同情するな。」

自分にも向けられた言葉として、しかと記憶しておきます。
それにしても読み終えた後のこのもやもや感は何なのでしょう、、。
作品全体に漂うせつない空気のせいでしょうか。それが読み終わった後にも残っている感じです。
もう一度読んでみたいです。
今度は辞書を引き引きフランス語で。
きっと日本語で読むのとはまた違った味があることでしょう。

by akio-511 | 2005-08-04 17:19 |  

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